執筆:二級建築士 安藤勉
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リフォーム会社を選ぶとき、
「どの会社に依頼すればいいの?」
「大手と地元の会社、どちらがいい?」
「見積りは何社くらい取ればいいの?」
このように悩まれる方は少なくありません。
私たちは20年以上にわたり、全国のリフォーム会社の調査や、お客様からのご相談をお受けしてきました。
リフォームで後悔された方のお話を伺うと、その多くは会社選びの段階までさかのぼります。
「見積りの比べ方が分からなかった。」
「現地調査で何を見ればいいか知らなかった。」
「価格だけで決めてしまった。」
このように、会社選びの進め方を知っていれば防げた後悔も少なくありません。
リフォーム会社選びは、会社の規模や価格だけで判断するものではありません。
大切なのは、
①会社を探す→②現地調査を受ける→③見積りや提案を比較する→④契約前に確認する
という流れに沿って、一つずつ判断していくことです。
この記事では、その流れを5つのステップに分けて、建築士の視点から分かりやすく解説します。
この記事を読み終える頃には、ご自身が今どの段階にいて、次に何をすればよいかが分かるはずです。
この記事で分かること
✅リフォーム会社選びの正しい進め方
✅比較する会社は何社くらいが適切か
✅現地調査で確認したいポイント
✅見積りを比較するときの見方
✅契約前に確認しておきたいこと
会社選びの5つのステップ
リフォーム会社選びは、この5つの流れに沿って進めると判断しやすくなります。まずは全体像をご覧ください。

それでは、後悔しない会社選びのための5つのステップを、順番に見ていきましょう。
STEP1 比較する会社を2〜3社選ぶ
リフォームを考え始めると、「どこの会社に依頼すればいいのだろう」と考える方が多いと思います。
最初から「この会社にお願いしよう」と決める必要はありません。
まずは比較する会社を選ぶことが、後悔しない会社選びのスタートです。
会社によって、
・得意な工事
・提案の考え方
・見積りの内容
・担当者の対応
は少しずつ異なります。
最初から1社だけで話を進めてしまうと、その提案や金額が適切なのか判断することが難しくなります。
反対に、多くの会社へ見積りを依頼しすぎると、それぞれ提案内容や価格が異なるため、何を基準に選べばよいのか分からなくなってしまいます。
そのため、多くの場合は2〜3社程度を比較すると、それぞれの違いが見えやすく、自分に合った会社を選びやすくなります。
会社を探す方法には、
・インターネット検索
・ご家族や知人からの紹介
・地元で長く営業している会社
・リフォーム会社紹介サービス
など、さまざまな方法があります。
この段階では、「この会社にお願いしよう」ではなく、「比較する会社を選ぼう」という気持ちで十分です。
よくある失敗
・最初に相談した1社だけで契約してしまう
・5~6社以上に見積りを依頼して比較できなくなる
・価格だけで候補を絞ってしまう
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✅このステップのポイント
依頼する会社を決めるのではなく、比較する会社を2〜3社選ぶことが、この後の会社選びを成功させる第一歩です。
比較する会社が決まったら、次は実際に現地調査を依頼します。
現地調査では住まいを見るだけでなく、会社の姿勢や対応も確認することが大切です。
STEP2 現地調査で会社の姿勢を見る
比較する会社が決まったら、次は現地調査を依頼します。
多くの方は、現地調査とは「見積りを作るために、住まいを見てもらう時間」だと思っています。
もちろん、それも大切です。しかし、現地調査は、それだけではありません。
リフォーム会社に住まいを見てもらう時間であると同時に、「この会社なら安心して任せられる」そう思えるかを確かめる大切な機会でもあります。
私たちは20年以上、全国のリフォーム会社の調査や、お客様からのご相談をお受けしてきました。
その中で感じるのは、良い会社ほど、すぐに工事の話を始めないということです。
まずは、
- 「どんなことで困っていますか?」
- 「なぜリフォームを考えたのですか?」
- 「どのような暮らしを希望されていますか?」
と、お客様の話をしっかり聞いたうえで、住まいの状況を確認し、提案を考えていきます。
一方で、現地を十分に確認しないまま工事内容を決めつけたり、その場で契約を急がせたりする会社には注意が必要です。
現地調査では、建物だけを見るのではなく、担当者の対応にも目を向けてみましょう。
例えば、
- 話を最後まで聞いてくれるか
- 質問に分かりやすく答えてくれるか
- メリットだけでなく、デメリットも説明してくれるか
- あなたに合った提案を考えようとしているか
こうした対応から、その会社の姿勢が見えてきます。
現地調査では、「この会社なら安心して任せられそうだな。」そう思えるかどうかも、大切な判断材料の一つです。
また、担当者の対応だけでなく、建設業許可の有無や建築士などの有資格者が在籍しているか、施工実績など、会社の基本情報も確認しておくと安心です。
会社選びで確認しておきたい基準は、こちらの記事でまとめてご紹介しています。
▶ リフォーム・外壁塗装で失敗しない会社選び|確認したい4つの基準(約2分)
現地調査で確認したいポイント
- こちらの話をしっかり聞いてくれるか
- 建物の状態を丁寧に確認しているか
- 専門用語ばかり使わず、分かりやすく説明してくれるか
- メリットだけでなく、デメリットも説明してくれるか
- 契約を急がせていないか
よくある失敗
・営業担当者の印象だけで会社を判断する
・質問を遠慮してしまう
・「今日契約すれば値引きします」と急かされて契約してしまう
関連記事
▶ 現地調査で確認していること?
▶ 契約を急がせる会社は大丈夫?
▶ 建築士がいる会社を選んだ方がいい?
▶ 建設業許可がある会社を選んだ方がいい?
✔ このステップのポイント
現地調査は、住まいを見てもらうだけでなく、「この会社なら安心して任せられる」と思えるかを確かめる大切な機会です。
比較する会社の現地調査が終わったら、次はそれぞれの見積りや提案内容を比較します。
ここでは価格だけでなく、「なぜ、この提案なのか」という会社の考え方にも目を向けてみましょう。
STEP3 見積り・提案で会社の考え方を見る
現地調査が終わると、各社から見積書や提案書が提出されます。
多くの方は、まず金額に目がいくと思います。
もちろん、予算に合っているかを確認することは大切です。
しかし、本当に比較していただきたいのは、金額ではなく、その会社がどのような考えで提案しているかです。
同じ住まいを見てもらっても、会社によって工事内容や金額が異なることは珍しくありません。大切なのは、どの会社が一番安いかではなく、「なぜその提案になったのか」を知ることです。
工事内容や金額が違うのは、どちらかが正しく、どちらかが間違っているからとは限りません。会社ごとに考え方や重視するポイントが異なるためです。
だからこそ、「なぜ、この提案になったのですか?」という質問をしてみてください。
この質問への答えには、その会社の経験や考え方、そしてお客様への向き合い方が表れます。
私たちは20年以上、全国のリフォーム会社の調査や、お客様からのご相談をお受けしてきました。
その中で感じるのは、良い会社ほど、必要な工事と、まだ必要ない工事をきちんと分けて説明してくれるということです。
必要な工事については、その理由を添えて提案し、まだ必要ない工事については、「今回は必要ありません」と説明してくれる。
そのような会社は、お客様の立場で提案している可能性が高いと言えるでしょう。
見積書は「提案書」でもあります
見積書は、金額を比較するためだけの書類ではありません。
その会社が住まいをどのように考え、どのようなリフォームを提案しているのかが分かる「提案書」でもあります。
価格だけを見るのではなく、
- どのような工事を提案しているか
- なぜ、その工事が必要なのか
- 将来のメンテナンスまで考えた提案になっているか
という視点で比べると、自分に合った会社を選びやすくなります。
見積りを比較するときのポイント
- 工事内容に違いはあるか
- 「なぜ必要なのか」を分かりやすく説明してくれるか
- 将来のメンテナンスまで考えた提案になっているか
- 質問に納得できる説明をしてくれるか
- 金額だけでなく、提案全体に納得できるか
よくある失敗
- 一番安い会社だけを選んでしまう
- 金額だけ見て工事内容を確認しない
- 分からないことを質問しないまま契約してしまう
関連記事
▶ リフォーム見積りの比較方法
▶ 見積書の「一式」とは?
▶ 追加費用が発生しやすいケース
▶ リフォームで予算オーバーしやすい人の共通点
▶ 見積りに納得できないときはどうする?
✅このステップのポイント
比較するのは、見積りの金額ではありません。提案の内容と、その理由です。
見積りや提案内容に納得できたら、次は契約前の確認です。
工事内容だけでなく、保証制度や連絡体制など、安心して契約するためのポイントも確認しておきましょう。
STEP4 契約前に安心できる仕組みを確認する
見積りや提案内容に納得できても、
「本当にこの会社と契約して大丈夫だろうか。」
契約前になると、そのような不安を感じる方も少なくありません。
だからこそ、このタイミングでもう一度、
困ったときも安心して相談できる会社かどうかを確認しておきましょう。
工事は、契約したら終わりではありません。
工事中に気になることが出てきたり、工事が終わってから確認したいことが出てきたりすることもあります。
そんなとき、「誰に相談すればよいのか」「きちんと対応してもらえるのか」これが分かっているだけでも、安心感は大きく変わります。
契約前には、例えば次のような点を確認しておくと安心です。
- 保証制度はあるか
- 工事後のアフターサービスはどうなっているか
- 工事中の連絡体制は明確か
- 契約内容について分からない点を丁寧に説明してくれるか
契約前には、保証制度や工事中の連絡体制、工事後の対応など、契約後も安心して相談できる仕組みが整っているか確認しておきましょう。
ここまで確認してきた、
- 現地調査での対応
- 提案内容
- 契約前の説明
これらを含めて総合的に判断することが大切です。
契約前に確認したいポイント
- 保証制度やアフターサービスの内容
- 工事中の連絡体制
- 契約内容について十分な説明があるか
- 質問しやすい雰囲気があるか
- 納得したうえで契約できるか
よくある失敗
- 契約書を十分に確認しない
- 保証内容を確認しない
- 「今だけ値引き」と急かされて契約してしまう
関連記事
▶ リフォーム契約で確認したいポイント
▶ リフォーム保証とは?
▶ 工事中のトラブルは誰に相談する?
▶ 営業担当が工事中に来ない会社は大丈夫?
✅このステップのポイント
契約前は、工事内容だけでなく、「困ったときも安心して相談できる会社か」を確認しましょう。
契約前の確認ができたら、最後は自分自身が納得して決める段階です。
次は、納得して契約するための考え方を見ていきましょう。
STEP5 納得して契約する
ここまで確認できたら、会社選びもいよいよ最後です。
- 比較する会社を選ぶ
- 現地調査で会社の姿勢を見る
- 提案内容を比較する
- 契約前に安心できる仕組みを確認する
という流れで会社選びを進めてきました。
ここまで確認してきた内容に納得できれば、必要以上に迷い続ける必要はありません。
リフォームでは、「もっと良い会社があるかもしれない」と考え始めると、なかなか決められなくなることがあります。
もちろん、気になることがあれば、契約前に確認することは大切です。
しかし、どの会社にも得意なことや考え方があり、すべてが完璧な「100点の会社」はほとんどありません。
だからこそ、価格や知名度だけで決めるのではなく、
- 相談しやすい
- 説明に納得できる
- 困ったときも対応してくれそう
そう感じられる会社を選ぶことが、後悔しないリフォームにつながります。
もし迷ったときは、一人で結論を急ぐ必要はありません。
家族や信頼できる人に相談したり、第三者の意見を聞いたりすることで、冷静に判断できることもあります。
最後は、価格だけでなく、担当者との相性や説明への納得感も含めて、
「この会社にお願いしたい。」そう思える会社を選びましょう。
その納得感こそが、満足できるリフォームへの第一歩になります。
✅このステップのポイント
会社選びの最後に大切なのは、価格だけではなく、「この会社にお願いしたい」と自分自身が納得できることです。
まとめ
リフォーム会社選びで大切なのは、有名な会社を選ぶことでも、一番安い会社を選ぶことでもありません。
リフォームは、一生のうち何度も経験するものではありません。
だからこそ、会社選びで迷ったり、不安になったりするのは、ごく自然なことです。
大切なのは、焦って契約することではありません。
比較する会社を選び、現地調査で会社の姿勢を見て、提案内容を比較し、契約前に安心できる仕組みを確認する。
その流れを一つずつ進めながら、自分が納得できる会社を見つけることです。
「この会社にお願いしてよかった。」そう思えるリフォームにするためにも、ぜひこの記事でご紹介した5つのステップを参考に、焦らず一つずつ確認しながら会社選びを進めてみてください。
私たちが20年以上、お客様からのご相談を通じて大切だと感じてきたのも、「安心して任せられる会社を、納得して選ぶこと」です。
皆さまの会社選びが、満足できるリフォームにつながることを願っています。
リフォーム会社選びで迷う方へ
ここまでお読みいただいても、
「この会社で本当に大丈夫だろうか。」
「候補は2〜3社まで絞れたけれど、最後の1社が決められない。」
と迷われることもあると思います。
そのようなときは、一人で悩まず、第三者に相談するという方法もあります。
私たちは、お客様に合った工事店をご紹介し、工事中や工事後も第三者の立場でサポートしています。
また、ご家族と一緒にリフォームの知識を深めたい方は、無料冊子「青本・赤本」もご活用ください。

リフォームで失敗しないためのポイントを分かりやすくまとめています。